坊主岩の下

山奥の里に、漁師と呼ばれている男がいた。早朝山へ登ると、夕方には魚を持ち帰ってくる。
里で持ち帰った魚を売るのだが、その中に海のものと思われる魚が混ざっている。
どの魚も採れたてのように新鮮なので、ある人が何処で釣っているのかと聞いた。
漁師は「坊主岩の下にある池で採るのだ」と答えたが、坊主岩という名を知る者はいなかった。

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