山が蠢いている

ある晴れた日の早朝、村人が外に出てみると、山の景色が変わっていた。
形が幾分ずんぐりとしていて、色は黒く、全体がうねうねと蠢いているようにも見える。
村人が騒然とする中、猟師がのそりと歩み出て、空に向かい銃声を一発轟かせた。
すると、山から雲が湧くように、無数の黒い鳥が一斉に羽ばたき、何処へと飛び去った。

メールアドレスが公開されることはありません。