投稿者「kowabana」のアーカイブ

遠くの白い人

2015-06-24   妖怪

弟の友達のA君の実体験だそうです。 A君が子供の頃、A君のお兄さんとお母さんの田舎へ遊びに行きました。 外は晴れていて、田んぼが緑に生い茂っている頃でした。 せっかくの良い天気なのに、なぜか2人は外で遊ぶ気がしなくて、家 […]

鬼に見つかる

2015-06-24   妖怪

13日に毎年恒例の田舎の墓参りに行ってきた。 俺は東京で一人暮らしして初めての里帰りだった。 寺には一族郎党が集まり、仲の良いいとこのSもきていた。 お経も終わり墓参りも終わって、寺の座敷でみんなくつろいでいたとき、 俺 […]

12人いる

2015-06-23  

俺の家は物凄い田舎で、学校に行くにも往復約12キロの道程を、自転車で通わないといけない。 バスも出てるけど、そんなに裕福な家でもないので、定期買うお金がもったいなかった。 学校への道は、ちょっと遠回りだけど街中を通る道と […]

山の怪

2015-06-23   妖怪

娘を連れてドライブに行った。 大まかな場所は宮城と山形の県境だ。 なんてことない山道を進んでいって、途中のドライブインで飯食って。 で、娘を脅かそうと思って、舗装されてない脇道に入り込んだ。 娘の制止が逆に面白くって、ど […]

狐の好物

2015-06-23   妖怪

知人の劇団員が、地元の猟師さんの笑い話を元にまとめて劇を作ったことがある。長くなりますが、よろしければ暇つぶしにどうぞ。 元号がいくつか前の時代のお話。木樵と炭焼きと猟師を兼業で生活している老人とその弟子の少年が、二人で […]

スキー場建設反対の理由

2015-06-23   妖怪

私の知人に田村(仮名)という、マタギと言うか猟師の男がいた。専業の猟師ではなくて、本業を別に持っている季節限定猟師だ。 何年も前の冬、田村が連絡をよこした。当時、田村が猟をしていた山にスキー場を作る話があって、田村は環境 […]

野宿の晩に出会った「なにか」

2015-06-22   妖怪

うちの爺さんは若い頃、当時では珍しいバイク乗りだった。金持ちだった両親からの何不自由ない援助のおかげで、燃費の悪い輸入物のバイクを暇さえあれば乗り回していた。 ある時、爺さんはいつものように愛車を駆って、山へキャンプへ出 […]

鹿児島の離島の海で

2015-06-22   妖怪

もう亡くなった曾祖父に聞いたお話です。曾祖父が亡くなる数カ月前。親戚を集めて色々な話をきかせてくれたのです。私の実家は鹿児島県のとある離島なんです。凄く田舎で、さらに曾祖父の時代ですから、電気とかもまだちゃんと通ってなか […]

火の番を邪魔するもの

2015-06-21   妖怪

仲間何人かでキャンプに出かけた時のことだ。夜も更けて他の者は寝入ってしまい、火の側に居るのは彼一人だった。欠伸を噛み殺しながら、そろそろ火の始末をして俺も寝ようかな、などと考えていると、覚えのない声が話しかけてきた。 「 […]

山の神に魅入られる

2015-06-21  

小学校5年生くらいの頃の話なのですが、私が祖母の家に遊びに行った時の話。 当時私は夏休みになると、祖母の家に何週間も泊まりに行くのが定例となっていて、地元の子供達とも、夏休み限定の友人として結構打ち解けていた。その年も友 […]