私がまだ幼稚園にも行ってない頃。母の入院で九州の祖父母の家に預けられた。その家には野良猫が遊びに来ていていつもその猫と遊んでいました。
ある日、猫がぱったりと姿を見せなくなり「猫がいない」と泣いていると祖父が
「猫は猫嶽山に修行に行ったんだ」
「猫は歳を取ると猫マタになるために猫嶽山に行って修行をする」
「修行が終わると尻尾がふたまたになって耳が切れて帰ってくる」って。
以下、職場のお客さんから聞いた「猫獄」について。話してくれたのは熊本出身のMさん(67)。
Mさんのお母さんの実家では猫を7匹ほど飼っていたのだが、猫が突然フッと家出することがあった。Mさんは祖父に「●●(猫の名前)がいなくなった」と言うと、Mさんの祖父はあたりまえのように「ああ、猫獄行ってるだな」と答えるだけだった。その後、●●は10日ほどで家に戻ってきた。●●は家出してた割には痩せてないし、気が荒くなったりもしていない。 ただ、なぜか耳に切れ目が入っている。Mさんは最初はケンカで傷ついたのか?と思ってたんだけど、刃物でスパッと切ったみたいな切り口だったので不思議に思ったとか。
Mさんの話だと、
◆ 猫獄に行くのはオス猫のみ。メスは家出すらしなかった。
◆ 猫獄に行くのは決まって春~夏にかけて。
◆ オス猫が猫獄に行くのは一生に一度きり。
◆ 飼ってた中に12才まで生きた長寿猫がいたのだが、その猫だけは猫獄に2回行った。耳には傷が2つあった。
◆ 耳の切れ目は小さな三角で硬券切符に入ったハサミの形によく似ていた。
◆ 猫が猫獄に出掛けて数日後、近隣の町の人から「写真屋さんの猫がわき見もせずにまっすぐどこかを目指して歩いていた。」(Mさんのお母さんの実家は写真屋)と言われた事が何回かあった。
Mさんは普段、非常に堅くて真面目な方なのでウソではない・・・と思う。
あと、猫関係話では、Mさんの祖母が亡くなったとき、「死人の側に猫を置くと死人の魂が入る」と言われMさんはいっしょに住んでいた従姉妹といっしょに猫を全部捕まえて親戚の家に預けに行った。と、いうのもありました。年内にMさんが来るようなので、また話を聞いておきます。
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へぇー、耳の話は初めて!
ところでシッポは?
シッポこそ正統伝承者の証!