【怖い話】DQN友達数人で公園で憑依された

私が実際に体験した話です。今年の春の話。
私の彼氏が住んでいる団地の中にあるDQN公園は、よく「出る」っていう噂を聞くんですよ。でも私は霊感とか全く無くて、何も気にすることなく毎日みんなで公園に集まり、人生の貴重な時間を無駄にするだけでした。

その日も地元や他所の男女が大勢集まり、DQN公園にて時間を無駄にしていたんです。時間は0時をまわっていました。私はベンチの脇の原付に座って喋っていたのを覚えています。

そんな状況でお喋りしていた時、突然ベンチへ座っていた友達のRが私の腕を掴んだんです。ビックリしてRを見ると、少し俯いて異常な程震えているんです。おかしいと思って話しかけても全く反応しないR。

Rのことが心配になった私は、まわりにいた人に
「Rが変なんだけど・・」
と言いました。その時、突然Rが暴れ出したんです。口をパクパクさせて何か言いたそうなんだけど、声が出ないみたいでした。

焦ってまわりの男が数人でRを押さえつけたのですが、すごい力で振りほどいて不自然な歩き方で商店街の方へと歩いて行ってしまったんですよ。私達もみんな、なんとなくRが『憑かれた』であろうということは理解していて、その公園から出た方がいいのではないかと、Rの後を追って商店街に行ったんです。

そこでもRは暴れて閉店ガラガラのシャッターに自分の頭を何度もぶつけたりしていました。慌ててRの顔を見ると、目や表情が正気ではなく、見た一同は真っ青になりました。ヤバイと思っていたところに、男数人が塩と清酒を持ってきてRにかけました。 しばらくするとRが気を失ったため、男女数人(私も)が原付でRの家まで送りました。この日の奇妙な出来事だけでも恐かったのに、その次の日はもっと怖ろしいことが起こったのです・・

その日は、親友のAと一緒にMの家を訪れました。AとMは、前日DQN公園には居なかったので、私は2人に前日の出来事を説明していました。しばらくして、Rの地元の子から電話がきて「Rが変!」とだけ言われました。心配になった私はRに電話したんです。

Rは普通に電話に出たのですが、普段は早口のRが尋常ではない程ゆっくり喋ってくるのです。
「大丈夫?」
と私が聞くと
「な・・に・・があー?」
というような様子。それに、Rは前日の自分のことを全く覚えていなかったんです。さらに会話の合間にRがやたらと口笛を吹くんです。会話も全くかみあわなくて・・・

電話をAに代わってAもRと話したんですよ。そして、Aも電話口でRが吹く口笛を聞きました。そのあたりから、私達がおかしくなり始めたんです。私の症状は、ひどい頭痛と動悸でした。吸い始めたばかりの煙草を折ったり、ケータイで文字を打つ手が異常に震えたり。私は覚えていないのですが、Aによるととにかく、おかしな行動をしていたらしいです。自分では普通にしてるつもりが、AとMには私が異常に見えたそうです。

Aが
「お前、どーしたん!?」
と言いながら、私の両肩を前から掴んできた時に私は意味が分からなくて、笑って
「大丈夫だよー」
そう言った瞬間、訳が解らなくなりました。急にすごい悲しい気持ちになって、Aの膝に倒れこんで大泣きしました。一寸前まで笑っていた私が、涙を流して大声で泣き叫んだんです。 私が覚えているのは、頭がすごく痛かったことと息ができなかったこと。Mが必死に私に塩をかけていたこと。Aが私を抱き締めてくれていたこと。

その時、私のケータイが鳴りました。いつもの着うたが鳴っていました。電話が切れてはまた鳴って、何度も何度も鳴りました。何度目かの電話の時、私の泣き叫ぶ声の合間に聞こえた着信音は、いつもの着うたではなく「ピリリリリ…」その電話が切れてまた鳴った時は、いつもの着うたでした。

Mが霊感の強い友達に電話しましたが、電波はいいはずなのに「ガガガー…プツっツーツーツー」そうなったらしいです。とにかく、この部屋に何かがいて何かが起こっているのは間違いありませんでした。Aが急いで私の彼氏に電話してくれて、この状態を伝えてくれました。彼氏は先輩と一緒にすぐこっちに来ると言いました。

しばらくして、私は泣くのをやめて落ち着きました。何度も鳴っていたケータイを見ると、着暦は全部「まま」でした。普段親から電話がくることなんてないので、不思議に思いメールを確認すると、送信フォルダに親へ宛てた「やばいやばいやばいやばい…」というメールがありました。

しかもそのメールは、私が泣き叫ぶ前に送ったメール。送った記憶もありません。訳が解らないまま、とにかく恐くて3人で家を出ました。0時をまわっていました。すると、今度はAが「足が動かない!!」と叫びながら、不自然に倒れました。どうしようどうしようと焦っていると、彼氏達の乗った車が到着。

MがAを抱えて立たせたんですけど、今度は
「勝手に足が動く!!誰か止めてー!!」
と叫びながら、Aはフラフラと歩き出しました。先輩が急いでAを掴んで止めましたが、Aはすごい力でどんどん進みます。近所にある川の方へと向かって。

それを見ていた私が、Aを指さして大笑いしながら
「しょーがないじゃん。Aはそっちに行きたいんだもん」
と嬉しそうに言ってたらしいです。
その時はもう頭と肩が物凄く痛くて、自分が何を喋ってるか全く分からなかったし、覚えてもいないんです。

すると、Aがいきなり私の所に来て
「ねえ、一緒に行こうよ」
と呟いていたらしいです。
私は
「ついてったげる」
と笑顔で言いながら、Aの手をとって2人で歩き出したらしいです。

Mと彼氏と先輩が、3人がかりで私とAを車に乗せて、急いでその場を離れました。とにかく、明るい所に行った方がいいと思い、彼氏の地元のガストに行ったんです。Aは足が痛いと泣き叫び、私はひたすら震えていました。数時間経ってAも私も落ち着いて、もう大丈夫だろうということで店から出た瞬間、私は店の前で倒れました。意識はあるのに、全身の力が抜けて動けませんでした。心配した男性陣の手助けで、なんとか車に運んでもらいました。

しかし、車が走り出すと今度はAが静かな声で
「足がもってかれる・・」
と呟いたと思ったら、足を抱えて痛みに涙を流し、耐えていました。何かが憑依していた私とAが落ち着いたのは朝方でした。1人になるのが恐くて、みんなでデニーズへ駆け込んで夜を明かしました。朝になるまで私もAも瞬き一つしないで、目がイっちゃってたらしいです。

後日談ですが、Rにその出来事を話ました。
「Rの口笛聞いてからおかしくなったんだよ」
と言うと、
「えっ!?私、口笛なんて吹けないよ。うちんち、おばあちゃんが霊感強くて、昔から口笛吹くと霊が寄ってくるから吹くなって言われてるから吹いたこともないし。」
って言うんです。

本当にあの2日間はなんだったんでしょうか。思いだすだけでも頭が痛くなります…。

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