私の従兄弟が住むアパートの窓から広い公園が見えます。かなり広く大きな木もあって一見森のような公園です。この公園を囲んで住宅街があるのですが、夜は真っ暗で、すごく怖いです。
彼がそこに引っ越した直後のこと、その公園でお婆さんが首つり自殺しました。翌日パトカーとかで大騒ぎ。従兄は嫌な場所に来ちゃったな~と後悔したけど、もう遅い。それだけなら良くある事で片付くのですが、それからというもの、その公園を中心に事故が多発しました。
彼が仕事から帰った直後、自分のアパートの目の前で又別のお婆さんが車にはねられました。首吊り自殺も増え、公園の大きな木には「ここで首を吊るな」なんて冗談のような立て札が実際立てられています。近所にパトカーが来ると「ああまた誰か死んだんだ」と従兄もすっかり慣れてしまったそうです。そんなある日、異変が起きました。
従兄の部屋の寝室の窓が昼も夜もカーテンが閉まっていることを不審がる私に彼は言いました。
「死んだばあちゃんがのぞくんだよ」
カーテンの裏には新聞紙が窓に張ってあり、絶対見えないようにしてあるにもかかわらず、おばあちゃんは窓をたたいたりするのだそうです。従兄は何があっても夜窓から公園を見ないと決めています。彼はそのアパートに住んで6年になります。結婚するまではそこに住むのだそうです。
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こういう地味に想像をしやすい話のほうが怖いな。