夫と中国地方のとある県境の林道を、カーナビに任せてどんどん走っていたら、どんどん道が狭くなっていって、車が1台通れるくらいの幅になった。前後にも車はないし、対向車もちっとも来ないし、ところどころに車をかわすスペースもあるし、大丈夫だろうとそのまま走っていくと、なんかおかしい。
あっちこっちに真っ白い、新しい感じの布がかけてある。カーブを曲がるごとにどんどん白い布が増えていく。最初は「工事用なのかな?」なんて言っていたけど、薄くてやわらかそうな、真っ白い布で、工事用のシートって感じじゃない。ガードレール、山の斜面、カーブミラーまですっぽり白い布で覆われてて、どんどん布も大きくなってきた。
「変だねー」といいつつ、進んでいって、カーブを曲がるとそこに異様な感じの車と、たくさんの人がいた。車は小型バスくらいのが数台。車体は目玉を様式化したような宗教的なマークのステッカーが、下地が分からないくらいにびっしりと貼ってある。フロントガラスまで、運転ができるくらいのスペースを除いてステッカーだらけ。
そして、たくさんの人が白い頭巾に白いマスク、白い作務衣みたいなのを着て、ガードレールに白い布を巻きつけているところだった。作業中の人たちは、すすすっと道をあけてくれて、車も退避スペースまでのけてくれて、無事、通り抜けることができたけど・・・。スピードを出すこともできず、皆さんにじーっと見守られながらその場を去る気分は、もう、冷や汗もので、まっすぐ前だけを見て通り過ぎました。
本当に怖かった。見てはいけないものを見たようで。車のナンバー覚えられたなかぁ、とか。夫と数ヶ月はおびえて暮らしました。十数年間何もありませんが、もうあんまり知らない細い道は通りたくないです。中国地方の人、林道走る時には気をつけてくださいね。
他にも見た人いませんかね??