【蛇囚人氏の怖い話】「いちまんえんあげるから」

今日こっちを話そうか迷ってやめた話をサクッと。

時は出会い系サイト全盛期。康子さんは当時バリバリに遊んでいて出会い系サイトで見つけた男子にご飯を奢らせたりドライブをしたりして楽しんでた。その日もサイトの掲示板を見ているとかなりイケメンで車も康子さん好みの高級車に乗っている男子を見つけてメールを送ってやりとりしていたのね。話がとんとん拍子に進みドライブする事になった。現れたのは写メ通りのイケメンに高級車。で康子さんは車に乗り込んでドライブに出かけた。夜の8時から。他愛ない会話で盛り上がって彼のするカーステから流れるヒップホップの曲の解説に耳を傾けて車は山のドライブコースをどんどん進んで行ったのね

でも曲と曲との間の無音の間になんか声が聞こえる。か細い。なんなんだろな?って思いながらも気にはしなかった。で曲が終わるとまたか細い声が聞こえる。よく耳をこらすと若い女の子の声が聞こえる。グズった。また曲が終わる。今度ははっきり聞こえた。「おかあさん。ごめんなさい。おかあさん。おかあさんにあわせてください。家に帰してください。」って泣きながら頼む若い女の声が。

えっ!って康子さんが反応すると運転席の彼がカーステをラジオに変えて音量を大きくしだした。車は山道を進んで行く。運転席の彼の顔はなんの感情もない顔でただ前を向いて運転している。ヤバイと思った康子さん。前にも違う男とこの道はドライブに来た事があるがこの先のコンビニを過ぎると本当になにもない山道になる。「降ろしてよ」運転席の彼に言うが相変わらず無表情で運転を続けている。あの声は既に「ギャー!ギャーギャー!痛い!」と泣き叫ぶ絶叫に変わっている。

「飛び降りるよ。で警察に言うからナンバー。降ろしてくれたら適当に帰るしなにも言わないから」康子さんが裂帛の気合で運転席の彼に言うと車が停まった。康子さんがそそくさと車から降りるとその彼が康子さんの背中に「俺が悪いんじゃない。この車に乗り出してからおかしくなったんだ」って言ったが康子さんは無視してコンビニの駐車場に逃げ込んだ。

で駐車場から車を見ていると車はUターンをして康子さんの目の前を通り過ぎた。その時康子さんは運転席の男を見た。白目を剥いて天井を見て大きく口を開けてハンドルは握っていなかった。彼と重って全身が赤い目も鼻も口もない真っ赤な人間がハンドルを握りしめていた。康子さんは親に連絡してコンビニまで迎えに来て貰って家へ帰れた。ひどく父親に叱責されたが「夜遊びはもうやめるから安心して」と応えた

数日後その彼と出会ったサイトを見ると彼の自己紹介コメントが「いちまんえんあげるからくるまでのってるだけ」という意味不明なものに変わっていて写メはピンボケしたような赤一色の画像に変わっていた。暫くしてそのサイト自体が閉鎖されていた。

よくわかんない話。おわり。

ちなみに更に話は進むんですが康子さんが結婚された後のお子さんに関わる事なので控えます。
ほんとにおわり。というかツイートできなかった。

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