ある山間の集落の外れの山奥に必ず祟られる「祟り神の祠」というのが存在します。
その祠は、険しい崖の中腹の少し抉れた部分にあって、誰が何のために作ったのか見当もつかないということです。そもそも、その祠の存在が解ったのは、高速道路が山を縦断したためで、高速道路の「ある地点」から崖の中腹の祠が見えたのです。高速道路の「ある地点」からみると、崖の切れ目のようになった場所に祠が見えるのです。
そもそも、人が入り込むような場所ではない上に崖の中腹とあって、何のために作られたものかというより、どうやって作ったのか不思議でした。ですが、よく見ると人がギリギリ壁伝いに歩けるくらいの通路と呼べなくもないものが、壁を取り巻いているのが確認できました。村の人間がその話を聞き、行ってみることにしたそうです。
村の5人の若者が村から山裾を回って山の反対側に回ると、切り立った崖の山肌が現れました。祠までの距離は、目測で10メートル以上あるようでした。そこは、とても素人が登れるような崖ではなく、岩登りの得意な2人がローブを使い、その祠に向かいました。とにかく、何のために作られた物なのか、確認したかったのでしょう。
他の3人は、崖の下から2人の動向を見守っていたところ、祠に到着した2人が何やら言い争っているように見えたそうです。
「あの2人、何を言い争いしてるんだろう・・・」
そう思っていたとたん、一人が崖から飛び降りてしまいました。まるで、自分の意思で勢いよく飛び降りたという感じでした。
「あーーーーッ」
「どうしたんだーー!何があったーー!」
下から呼びかけると、もう一人の男は、
「俺は止めたんだよー!あいつは祟り神の祠を開けやがったー。」
どうやら、何かを開けるかどうかで言い争いになり、飛び降りた男は制止を振り切り開けてしまったという事らしいです。
「もうだめだ、俺も祟られた。」
下の3人は理由もわからず、「いいから、早く降りてこい。」と叫ぶと、
「だめだー!祠を閉じないと大変なことになる。」
そういって祠の方へ向かうと、祠の方から何者かに投げ飛ばされたかのように男は飛び出し、崖を落ちてきました。
村人は、とにかく2人を助けようと落ちた地点に行き、2人を抱き起すと、後から落ちた男がうわごとのように、「祟り神の祠・・・」「絶対に行くな・・・」その言葉を最後に息を引き取ったそうです。
後に警察の捜査で、2人は事故による転落死とされたそうです。以来、その村の人たちは、その場所を「祟り神の祠」と呼んで絶対に行ってはいけない場所としたそうです。
一つ気になるのですが、祠の扉は閉められたのでしょうか?
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気になるのなら、高速道路の「ある地点」から見ればいいんじゃない?