日本で2003年に『黄泉がえり』という映画が放映された。これは死者が蘇るというタイトル通りの話ではあるのだが、イギリスには実際に死んだ者と会える方法があるという都市伝説が存在する。
その方法とは、まず深夜の2時頃に会いたい死者の生前の姿を思い起こすのだ。その際に死者の遺品を手に持っているとなお確率が高まるという。その後、一回家の外に出て、家の門を開けておく。そのまま家の中に戻る訳だが、この時、門以外の全ての扉や窓の施錠を完璧にしておく。とにかく門以外のありとあらゆる家の中と外と繋ぐ部分をシャットアウトするのだ。そして全てをやり終えたら家中の灯りを消すのである。そのまま死んだ者の遺品を胸に抱き締め、今度は真っ暗な部屋でロウソクを一本だけ取り出し、そこに火を灯す。
それからベッドに入って目を閉じて瞑想する。会いたい死者が墓場から這い出ている様子を強く想像するのだ。その姿は生前の綺麗なままである事も必要な要素。墓場から復活した死者をその後、墓から自分の自宅まで案内する。ゆっくりと死者が自分の家に向かって歩を進めている姿をイメージするのだ。やがて死者が門を通過し、玄関の前に立つまでしっかりと想像する。ここでようやく目を開けて、玄関の前まで歩いて行くのだ。この時、遺品は抱いたまま。玄関の向こうからは会いたかった人の懐かしい声が聞こえてくるという。
但し、絶対に守らなければいけないルールがあり、絶対に死者を家の中にまで入れてはいけない。死者とは玄関の扉越しに会話するのみである。この死者に会う方法は、失敗すると死者の声だけ真似た全くの別人が立っている事もあり、その場合、玄関の扉を開けてしまうと命を奪われてしまう。