【山の怖い話】山小屋を囲む笑い声

知り合いが体験した最恐の話。聞けました。知り合いが学生時代、登山で猛吹雪に遭い、山小屋で泊まる事になった深夜の出来事。仲間四人でくっついて寒さをしのいで寝ていたら、バンバンとドアを叩く音。真夜中に誰が?とドアを開けようとしたら、仲間の一人が「こんな時間にこんな所へ人が来るか?」と言う。全員それもそうだと思い開けるのをためらう。バンバンとドアを叩く音は強くなる。人なら入れてやらんと大変だという事になり、ドアに手を伸ばした瞬間、外から『ケケケケ』という笑い声。やはり人ではないと確信した。もう誰もドアを開けようとはしない。ドアは叩き続けられる。
バンバン!バンバン!
たまらず仲間の一人が「お前、人間か?」と叫んだ。ドアを叩く音が止まった。
「キツネか?タヌキか?」
ドアは叩かれない。絶対言ってはならないとみんなが思っていた一言を、仲間の一人が小声で囁いてしまった。
「じゃあ幽霊なのか」

その瞬間、山小屋の天井と四方の壁がバンバンバンバンと激しく叩きつけられた。山小屋が壊れそうな勢いだ。『ケケケケケケケケ』笑い声があちこちから聞こえる。外には何人もいるようだ。四人が口々に知ってるお経を唱え成仏してくれと叫んだ。しばらくして静寂が戻った。二度とドアが叩かれる事は無かったそうだ。

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