毒キノコを食べるよう仕向ける山の意志

山にまつわる怖い話。以前仲間と山に登ったとき(一人除いてみんな登山初心者・このときは登山というかハイキング)、その唯一山に詳しいやつが道端のきのこを指差して、「これ食べられるキノコだよ」と言った。「美味いのか?」「鍋にしても焼いたりしても最高」「じゃあちょっともらっていこうか」という流れになったとき、初心者のうちの一人が言った。「それ、毒キノコだよ。食べたら駄目だ」

俺たちは知っている。別の集まりの中で、彼が「食べてはいけない」といったモノが、表面上は良くわからなくてもことごとく駄目になっていたのを。それを「平気平気」と食った奴が大抵青い顔してトイレに駆け込んでたり、ひどいときは病院行ったり。大抵彼の避ける食材・料理は悪い意味での当たりモノだった。「なんとなくわかるんだよ、食べちゃいけないモノが」彼は仏頂面でそう言っていた。であるから、「お前がそう言うなら、やめておこうか…」という空気になったとき、山ベテランの奴が妙に興奮しだした。「俺はこいつより山に詳しい!」「こいつより俺の言うことを信用すべき!」「食えないのか?」「俺の言うことが信じられないのか!!」etc,etc…全員で(;゚Д゚)!?となり、とりあえず宥めようとするも、ベテランの怒りはヒートアップ。間違いを指摘されたのは恥ずかしいが、キノコの見分けってプロでも難しいらしいし、しょうがないんじゃね?なんでそんなにキレるのか?と訳がわからなかった。

すると、「食べちゃ駄目」発言した奴が、すっと山ベテランの前に出て、スパーン!とその頭を思いっきり叩いた。その瞬間ベテランは( ゚Д゚)?という顔になり、「あれ、お前らどうしたの?」という発言が飛び出した。「なんとなーく食べちゃ駄目ってわかるんだけどさあ、やな感じがして。あのときのあいつも、なんかそんな感じでさあ…」と、後に食中毒発見器は言っていた。あれ?山にまつわる怖い話かこれ?まあとりあえず、キノコにはお気をつけください。それと、山の怪工作員は本当にいるのかもしれん…平静になったベテランに、食中毒発見器が「これ食えるキノコ?」と訊いていたが、ベテランは「そういうのお前のほうがわかるんじゃねーの?これ毒キノコだよ。そんなの食べたいほど腹減ってんのwww?そろそろお昼にするか?」とあっけらかんとした様子で答えていた。

山の中で見つけた神社の林檎の木

食中毒発見器の話をした者だけど、こいつに関する+山にまつわる不思議な話をもうひとつ俺の親戚の経営する山の中のペンションに遊びに行き、そいつと二人で外に散歩に行ったときの話。(山は好きだけど、そんなに経験積んでないからいつもハイキングレベル)まあありがちだが、「おお、なんだこのトトロの世界に繋がってそうな道は」っていう細道を発見したんだ。「面白そうだから行ってみようぜ」と、子供のころに戻った気分で「たんけーん!!」とその細道をたどっていった。 辿りついたのは(これまたありがちだが)ちっこい神社。広場に、申し訳程度に小さなお社があって、その社の両側に木が植えてある。片方はリンゴの木だった。実が生っていたのですぐわかった。もう片方は知らん。リンゴの木だったかもしれないが、実は生っていなかった。俺はそこで喉の渇きを覚えて、(軽い散歩だったから特に水筒とかは持ってきていなかった)「丁度良いじゃん」とそのリンゴをもぎ取ろうとした。と、そこで奴が、リンゴをもぎ取ろうとして伸ばした俺の手をぱしっとたたいた。「…駄目か?」「駄目」「なんでだよ」「いや別に、多分食中毒とかいうわけではないんだけど、でもこれは駄目」こいつが言うならしょうがない。多々前例もあるし。と諦めて、そのまま引き返して散歩続行、ペンションに帰って水を飲んだ。親戚は「そんなとこにお社なんてあったかなあ?まあ、まだ知らない場所があるのかもしれんね」と首を傾げていた。一息ついたところで「何でさっきは駄目って言ったんだ」と奴に訊くと、「さっきも言ったとおり、食べると体を壊すとかじゃなくて…、いや、壊すかもな。『ニンゲン』が食べちゃいけない感じがしたんだよ。あれを食っていいのはあのお社の中の人だけだと思う」と、おそらく本人もよく理解しきれていないような口調で説明を受けた。翌日その道を再び探しに行ったが、そこだけお約束どおりでもなく、普通にあった。お社もあったし、リンゴもあった。ただ、もう食べようと言う気は失せていた。まあ、何かと便利な奴だ。本人いわく「幽霊なんて見たことない」そうだが幽霊見るよりは役に立つ能力(っぽいもの)と思うけどなサバイバル生活に向いている奴だと思う。何食えばいいかわかるんだろうし。

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