これは、私が昔彼氏と同棲していた時の体験です。当時、私は18歳で、高校を卒業したばかりでした。地元を離れて彼と同棲することになったのですが、その家は賃貸の古いアパートでした。昼間でも薄暗くて気味が悪かったのですが、二人とも新社会人でお金もないので、諦めてその古いアパートで暮らすことにしました。
最初のうちはそんなに気にはならなかったのですが…夜中に彼と寝ていると、なんとなくですが違和感を感じ始めていました。私と彼しかいないはずなのですが、なんとなく他にも気配がする気がするのです。それは本当に感覚的なもので何かを視たとか聞いたわけではなかったので、その頃は疲れているせいだと自分を納得させていました。
ですがある日の深夜、私はいつも通り彼の横で眠りについたのですが、眠りが浅かったのかすぐ目が覚めてしまいました。それだけならまた眠るのですが、その日はいつもと様子が違っていました。体がぴくりとも動かず声も出せないのです。金縛りにあったことがなかった私は焦って目線だけで周囲を見渡しました。隣には普通に彼が寝ていて、一見いつも通りでした。ホッとした私が天井に目線を移すと…赤い服を着た幼い女の子がケラケラと高笑いをしながら私を凝視していました。そこで私は意識を失いました。
次の日にあれは夢だったのかとも考えましたが。数週間後に私は事故にあい、少しの間意識不明の重体だったそうです。私は事故にあった前後の記憶がはっきりしていませんが、あの女の子と何かしら関係があったんじゃないかなと思っています。私が住んでいたその物件は今も都内の某所に建っています。