小学4年のころ、近所の女の子5人と山に行きました。家は山に囲まれた盆地でしたので、小学校の裏でもちょっと行けばすぐに山があり、よく子供だけで行っていたのです。その山には川が流れていて、子どもたちにとってちょうどいい泳ぎ場となっていました。
遊んでいると、女の子の1人が「足のマメを魚がつつく」とあまりにも言うので、みんなでもぐって水中の彼女の足を見ました。確かに小さなメダカみたいな魚が彼女の足の親指にあるマメをつついてます。私は顔をあげて、友だちに話し掛けようとしました。
すると、そこには誰もいなかったのです。今まで、その子の足を4人でもぐってみてたのに。川からあがると、3mほど離れた向こう岸に、白いワンピを着た女の子がすごい顔でこちらをにらんでいました。遊んでいた中にあんな子いたかな?と思ってよくみたら、ずぶぬれなのです。次の瞬間、後ろから髪をひっぱられました。後ろを振り向いても誰もいず、向こう岸の女の子も消えてしまいました。その後ひとりで自転車に乗って帰ったのですが、一緒に行った女の子たちは私が急にいなくなったから心配で家に戻っていたそうです。