山守が若い頃、ある山に初めて入った時のこと。場所が分らないので、年嵩の案内人と一緒に山道を歩いていた。途中、小さな谷にかかっている丸太を並べた橋を渡る際、ふと下を見ると、丸太の隙間から覗いている眼が見えた。
一瞬通り過ぎてから慌てて振り返ってみると、案内人が、顔色も変えずに杖の先を隙間に突き立てていた。直後、谷から何かが落ちたような水音が聞こえてきたが、案内人は振り向きもしない。
『時々、ああやって人を狙うヤツがおるからな。気をつけなされ』
世間話でもするような口調でそう言うと、歩みを緩める事もなく、ひょいひょいと杣人を追い越していった。
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AyOTcyOTU
痛い!!
かわいそうに。