樹海行きのタクシーに乗ったワケアリ客の話

うちの父ちゃん、写真家でよく樹海に行く。夜中に樹海入り口付近の車の中で寝てると、タクシーが来て後部座席のドアを開けるんだ。「こんな時間に誰が来たのかな」と見てても降りてくるはずの客は降りてこない。

で、暫くすると何事もなかったようにドアが閉まって、タクシーはもと来た道を走り去るんだと。タクシーは一体、誰を乗せて誰を樹海の前で降ろしたのか、そんなことが何度かあったそうな。因みに真夜中に寝ていると窓を叩く音に目が覚めて窓を開けても誰もいないということもしょっちゅうあるって言っていた。

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