ないはずの蔵の二階で蛇に生卵をやった記憶

記憶が曖昧なんだけど。私が小さい時、どういう経緯かは忘れてしまったけれど、おじいに連れられて蔵の二階にあがったことがある。そこは寝泊まりができる小さな部屋になっていた。ちゃぶ台と古くて赤い布団、古いタンスがあった。

おじいは、どこからか生卵を出して、見てろー、という顔を私に向けた。じっとしていると、蛇がちょろっと出てきて、おじいの手から生卵を飲んだ。私は息を殺して見ていた。おじいが言うにはそれは青大将という蛇で、なんとなくこの蔵の主なんだろうな、と思った。その頃は、悪い事をするとよくこの蔵に放り込まれていたんだけど、そのたびに、蛇が怖いよーと大泣きしていたのを覚えている。でも、よくよく考えると、あの蔵二階なんてないんだよね。この記憶なんなんだろ。

メールアドレスが公開されることはありません。