会社の同僚の話。数年前、夜寝ていると突然金縛りにあったそうだ。丁度、天井を見上げる格好で、身体が全く動かない。当時、彼はよく金縛りにあっていたようで「またか、嫌だなぁ…」とか考えていたそうだが、
じっと天井を見つめていると、天井から、ぬっと巨大な顔が現われたという。 とても気味の悪い顔で、その巨大顔はニタリと笑うと紫色の長い舌をレロンと出してくねらせたそうだ。
何故、紫色だって分ったのか?と問うと、「よく判らないが、その気持ち悪い顔だけ、やたらはっきりと見えた。」という。金縛りに遭っているため逃げようにも身体は動かないばかりか、目も閉じることが出来ず、気色悪い巨大顔がレロレロと舌をくねらせているのをただ震えながら、じっと見ていたという。
舐められたのか!?と問うと、「いや、そいつはレロレロしていただけで…。」その後、その顔と、彼曰く、2時間くらいにらめっこが続きいつの間にか眠りに落ちたのか、気がついたら朝だったという。
そいつは何もせずに、ただ2時間もレロレロしていたのか!と問うと「レロレロしていただけです…。」実に妖怪っぽいね…良い体験したなぁ…羨ましいよ。と言うと。「最悪の体験です。二度と御免です。」と言われた。