稲荷神社の蛙に五寸釘

休みの日は、ドライブがてら山の中の神社によくお参りに行った。
大抵は地図を見て行く方向を決めるのだが、ほとんど行き当たりばったりのお参りだった。

ある日、小さな山道を走っていると、古びた石鳥居を見付けた。
近くの路肩に車を止め、鳥居の隣にある社号標を読むと、『稲荷神社』と書いてある。




早速、石段を上がって行くと、趣のある社殿が建っていた。
境内を散策すると、ある物を見付けた。
御神木に五寸釘で打ち付けた蛙だった。
五寸釘には『死ね』と書かれた短冊が括り付けられている。
怖くなった私は急いで車に乗り込み、逃げる様にその場から去った。
打ち付けられた蛙が足をバタバタさせていたのが印象的だった。

呪術的にカエルってどーなんだ?
釘を打った本人にカエル感じが…

平安時代からある呪詛の方法だよ。
がま蛙を使うと効果が高いとされている。
呪いたい相手にきちんと呪いが行く。
(呪詛返しは被害者(この場合カエル)に、加害者(釘を打って苦しめたもの)は別にいると納得させて居場所を教えれば完了。
後は被害者(カエル)が、苦しめられた恨み+騙された怒りと恨みを加害者にはらしに行く。
呪いの報復は倍返し、三倍返し、といわれるのはその為)

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