後ろ髪を引かれる空地

子供の頃、実家の裏山で遊んでいると、ぽっかりと開けた空き地に出た。
立ち並んでいる木々が、なぜかそこだけは一本も生えていない。
何気なく足を踏み入れた瞬間、後ろ髪をギュッと引っ張られるような感覚を覚えた。
慌てて後頭部に手をやってみたが、どこにもおかしいところはない。
しかし気持ち悪くなったので、その場からさっさと逃げ出したという。

山を下りて帰宅すると、ひどい騒ぎになっていた。
彼は一週間近くも行方不明になっていたというのだ。
日付を教えてもらうと、確かに彼の覚えている日をとうに過ぎていた。

家族たちに大層怒られてしまったのだという。
その後、何度かあの空き地に行こうとしたが、終ぞ見つけることはできなかった。

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