キャンプ中に現れた光

同級生の話。

仲間数人で沢登りをしていた時のこと。
河原でキャンプしていると、小雨が降ってきた。
大降りになる前に場所を移動すべきかどうか検討していると、流れ水の上に幾つもの光が舞いだした。
蛍だろうかと見ている間にも光はどんどん増え続け、あっという間に川面を覆い尽してしまう。
そのままこちら側に流れて来ると、眺めていた皆やテントに纏わり付いた。
慌てて払い落としたところ、手が触れた端から溶けるようにして消えてしまう。




小雨が止むと同時に、光はどこへともなく消え去ったという。
光に集られた箇所には油が滲んだような黒い痕が残っていて、ヌルッとしてかなり生臭くなっていた。
この汚れは洗っても中々落ちなかったそうだ。

「あの光って、ミノムシとかカワボタルって呼ばれてる代物なのかもね。
 確かに綺麗だったけど、何もかもが油塗れになったのは困りモンだったわ」
彼はそんなことを言っていた。

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