祖父の家で代々まつってた神様を本家に返したら、立て続けに死人が出ました。蔵の中に小さな祠があって、(多分祠を覆うようにして後から蔵を立てた)そこに入れるのはおばあちゃんだけだった。女の人が面倒をみないといけないようだったんですが、おばあちゃんが急死して誰もお世話の仕方を知らないので、神様を返すことになったんです。小学校の時にその儀式みたいなのをしてたけど、子供はしめ縄張った座敷から出してもらえなかったので詳しくは分かりません。
神様を返してから一年もたたないうちに、おじいちゃんが事故で死亡。おじいちゃんの子供(私の父母世代)も、次々に離婚・会社倒産だったりで大変。うちの両親も離婚。父や母、親戚から聞いた話を覚えてる限りで書くと、
・その祠は、祖父の曽祖父?の代に嫁いできた女の人の実家からわけられた。
・代々その家の女の人が祠の世話をする。
・世話をできる女の人がいなければ、親戚からお世話できそうな人を養子に迎える。
などの決まりがあったそう。特別な行事とかはないけど、お世話を欠かさないことが大切らしい。ちなみに、その祠があったからといって、特別大金持ちだったとかはないです。祖父の子供の頃に誰かがその祠に願をかけたらしく、願をかけた人が死んだとかで、お世話をする女の人以外は近寄っちゃいけないことになったそうです。おじいちゃんが神様を返そうと思ったのは、子供たちにお世話を引き継ぐのをためらったからだそうです。
神様を返す時、祖父がどこかに連絡して、おばあさんと中年の男の人がきました。どうやらその人達が神様を返す家の人らしかったけど、「子供は家の中にいろ!」と言われたので、あんまり見てないです。神様を動かす前に神意をうかがうとかで、蔵の中で占いをしたそうです。蔵の土間で火をたいてお湯を沸かすというものだったそうですが、釜がならず、途中で割れるなどというアクシデントが起き「本当は返さないほうが良かったのかも」と母が言ってました。高校の時に古典の教科書で、『吉備津の釜』を見て似てるなあと思ったけど、今でも神社以外の場所で、そういう占いは実際に行われてるんでしょうかね?
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あんた自身は、問題ないんか?
本家から返してもらえば・・・って・・・そんな簡単なことじゃなさそうだな。
こういうのってさ、口伝のみで引継ぎして文書で残さないってのが決まりなんかいな。
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今のところ、私の世代では何も起こってないです。
お世話できる女性の係累がまだいるのに、神様を返そうとしたのが良くなかったのでは?と思っています。
当時高校生のいとこか、もしくは私を次のお世話係にしてはどうか?という話もあったので。
もっとも、そういう話が本格化する前に、おばあちゃんは亡くなってしまったわけですが。
もしかしたら最初から、祖母の代でお世話を止めて返すつもりだったのかもしれませんね。
あと、こちらのほうが家系にまつわる的なエピソードかもですが…
祖父の家に行くと、「うちには神様がいるので、神社の鳥居をくぐってはいけない」と言われました。
なので、祖父の地元で行われる神社の行事などに参加したことはないです。
でも他の場所では、初詣に行ったりしてました…そんなに厳密に守っていなかったかも。
祖父の家でまつっていた神様ですが、確か『温頭様』と書いて『おんずさま』と呼んでいたと思います。
年に一度、蔵の中を掃除して、祠の中も虫干ししていたのですが、
20センチ四方くらいの大きさの木の箱に、『温頭○○』と書いてありました。(当時読めた漢字がその二文字だけでした)
虫干しの時は庭に出るなと言われてたのですが、弟と二人で庭に下りて箱を見たので、
おじいちゃんにものすごく怒られた記憶があります。
あと、神様の名前ですが、弟は『うんず様』ではなかったか、と言ってます。
でも読み方を知らなければ、漢字だけ見ると『おんどう様』だと思うかもしれませんね…
ただ、祖父の家に神様を引き取りに来たおばあさんについては、
祖父から『とじさん』と呼ばれていた、という記憶は弟と一致しています。
でも『刀自』というのは今ではあまり使われない名称というだけであって、私としてはそんなに珍しい言葉だとは思わないです。
亡くなった伯父の一人は民俗学や伝説について詳しい人だったので、もしかしたら神様の正体についても、何か見解を持っていたかもしれません。
こちらに書きこむにあたって、いとこに電話してそれとなく話を聞いてみたのですが、もう関わりのない神様だから、あまり興味を持たないほうがいいといわれました。
母に確認したところ、母は神様の正確な名前を知りませんでした。
これは弟の意見なのですが、本来であれば神様の名前なども、お世話をする女性のみに伝えられるものではなかったか?とのことです。
私や弟は祖父の家に行った時、蔵に行く祖母の後をこっそりついていって様子をみる、といった肝試し的なことをしていたので…いとこにばれて怒られてからはやってないですが、その時に祖母が「おんず様」と言っていたと思います。
母は祖父母や父から「昔、蔵の神様を使って呪いをかけた人がいるので、お世話をする人しか近付けないことになった」と聞かされたそうです。
母は幽霊などは信じない人なのですが、「蔵に近づくのはなんとなく気持ち悪かった」と言ってました。
弟はオカルト板が好きで、オンドウサマの話を見て、「祖父の家にあった神様に似てるかも」と思ったそうです。
あくまでもこれは弟の意見ですが、もしかしたら昔、祖父の家に嫁いできた人がオンドウサマの関係者で、霊感を持っている女性だったんじゃ?とのことです。
詳しいことを知っている人はほとんど亡くなっていますので、なんとも言えませんが…祖父の家はほんとに、何をおまつりしてたんだろう…
祖父の家の墓ですが、祖母は同じお墓に入っていないと聞かされました。
そういえば祖母の葬儀に出た覚えはなく、後で祖父の家に家族皆で行って、仏壇を拝んだだけだったように思います。
お葬式に出られない距離ではなかったはずですが…祖父の葬式はちゃんと執り行ったし、学校を休んで出席しました。
自分で覚えていること、母から聞けたことはこれくらいです。