山小屋で老婆が飼っていたモノ

大学で民俗学を専攻していた時に先輩から聞いた話。

民俗学では一応、妖怪やら怖い話やらもデータとして収集するのだが、
「怖い話ありますか?」って聞くと、たいていは「ない」と言われる。
ただし、その後世間話していると、「本人が怖いと認識してない話」が結構出て来るそうで。

どこかは忘れてしまったが、先輩が山で炭焼きを営んでいたじいさんに聞き取りを行ったとき、
「山で働いていたら迷ってしまって、山小屋に泊めてもらったことがある。
こんなとこに小屋なんかあったかな?って訪ねると、おばあさんが一人いてな」

先輩は、ははあ、ヤマンバの話かな。と思って聞いていると、

「寝ているとな、そのばあさんが、シイタケ栽培みたいに並べた丸太にな、なにやらメシ食わせてんだ。
丸太の上の方に口がついていてな、それがくちゃらくちゃらメシを食うのがうるさかったな」
って話をしたそうだ。

話の不可解さに寒気がした先輩が、「それからどうしたんですか」と聞くと、
お爺さんは、「朝になったから帰った」と言ったそうだ。

『山小屋で老婆が飼っていたモノ』へのコメント

  1. 名前:匿名 : 投稿日:2016/01/13(水) 01:32:35 ID:
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    シイタケ栽培って、最近の話だと思ったら
    > 1697年(元禄16 年)の宮崎安貞・貝原楽軒編「農業全書」には、シイタケ栽培の方法が記されている
    >技術的進歩をへて1935年頃までに全国に普及し、1943年(昭和18年)、現在と同じ方法が・・・

    また一つ、目を開いてもらえた

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