女だけの山祠参り

私が小学校の頃、お盆になると毎年女だけで、山の祠みたいなとこにお参りに行きました。
真夜中2時頃から登り始めるんですが、皆裸足で登ります。
アスファルトは途中までで、石ころが混じった道を懐中電灯を持って歩くのですが、
その女だけっていうのが、月経がある女だけなんです。
私は小学校6年のお盆から、大学に進学するまで行きました。

そのあたりの家みんなが集まってするので、友だちの顔も見えたりするのですが、
なんせ懐中電灯が1個だけなのでよくわかりません。
集まった中の一人の人が、祠の前でお経みたいなのを唱えて、みんなはそれを真っ暗やみの中聞く。
終わるとまた同じ道を通って帰るのです。
その間、誰も口を開いてはいけないのです。
小さいころから普通に行われていたので、なんにも不思議は感じませんでした。

高校最後の夏、お経が唱えられている時に、
私は虫に刺されて、「痛ッ」って声出しちゃったんですね。
真っ暗だったから、みんな無言で『誰だ誰だ』みたいに当たりを伺ってて。
もう私はドキドキしちゃって、でもバレたらマズイと思って、みんなみたいにキョロキョロしました。

お経を唱えていた人(毎年持ち回りでした)がこっちに走って来て、
私の隣の子の顔を懐中電灯で照らすと(その人だけ懐中電灯を点けていました)、バシバシ叩きはじめました。
周りの大人もです。
怖くて、私はなにも出来ませんでした。

それからの記憶はなくて、気付くと自分の部屋で朝になっていました。
母に昨晩のことを聞いても、「なにも知らない」と言うばかりです。
かといって、私だったなんても言えない雰囲気で…

結局、その叩かれた子が誰かもわからず、
私は大学に入るために上京してしまって、そのまま結婚したので、お盆のその行事には参加せずじまいです。
まだ行われてるかもわかりません。
叩かれた子には悪いことをしました…

『女だけの山祠参り』へのコメント

  1. 名前:7c : 投稿日:2016/09/03(土) 03:19:53 ID:UwNjI1NzI

    音のするようにバシバシパンパン叩くのは、魂振りのためでしょうか
    って書いてたら
    「ビックリするほどユートピア」に意味があるような気がしてきた、意外だw

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