一家心中のあった家

わたしが小学校3年生くらいの時、わたしはマンションに住んでいました。その日わたしは、学校から帰ってきて、家に着いても、家の鍵があいていませんでした。お母さんは妹を保育園まで迎えに行っているようでした。

わたしは家の前の廊下?で遊びながら、お母さんが帰ってくるのを待っていました。そろそろ帰ってくるころかなと思い、廊下?の端まで行って、すぐ近くの歩道橋をみていました。いつもの道順だと、お母さん達は歩道橋を渡って帰ってくるのです。

しばらく見ているとお母さん達が見えてきました。わたしは「お母さ~ん」と手を振りました。お母さんは手を振り返し、数分後マンションに到着しました。するとお母さんは、こんなことを言い出したのです。
「あれ?あんたお友達は?」
「えっ?何が?」
「あんた、お友達と一緒じゃなかったの?」
「違うよ!一人だよ」
「おかしいわね~、あんたがこっちに手を振ってきた時、あんたの肩のとこに黄色い帽子をかぶった子がいたんだよ」
「えっ!?…」

それ以来、わたしはもうその場所からお母さんを待つのをやめました…。後から知った話なんですけど、わたしが住んでた家は、前に一家心中をしていたらしいんです。で、その一家にもわたしと同じ歳くらいの子がいたらしいです。わたしの肩のところにいた子はその子なんでしょうか…。

メールアドレスが公開されることはありません。