【スリキレ人】人間が寿命と共にすり切れてゆく島

ある者が、船で遠国に渡ろうとしたが、暴風に遭って小さな伊豆の島に漂着した。島の人は、この者を家に連れて行ってくれた。ふと見ると、この島の者は背丈の高い者もいれば低い者もいる。よく見ると、足のくるぶしの無い者、膝から下の無い者もいる。島の人に何故かとたずねると、こう答えた。この島は春雪島といい、年を経るに従って足の下からすり切れていき、遂には消えてしまうのだという。中には目だけが残っている者もいる。齢200歳だという…

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