スリ硝子の向こうの白い影

これは 私が中学生ぐらいの時です。古い家だったので昔ながらの土間があり、普段家族はその土間の出入り口から出入りしていました。お客様をお迎えする時は、別のちゃんとした玄関からお迎えしてました。電話はその玄関の靴箱の上に置いてあり、玄関のドアは引き戸でスリ硝子でした。

ある日、夜9時半ごろに電話がなりました。母が近くに居たのですが動くのが面倒くさかったのか別室に居た私を大声で呼び結局 私が電話に出る事に…。電話は 次兄のお友達からでしたが、兄は不在でしたのでその旨告げて電話を切りました。その時の事です。

電話をしてる時は スリ硝子の方を向いてる状態なんですがずっと電話中に私がスリ硝子の向こうから何か近付いてくる気配がしてずっと見てて電話を切っても見てたんです。そうしたらスリ硝子の向こうに白い人影が映りました。頭から腰ぐらいまで白くてその下は 見えませんでした。なお見ていると白い人影の腰部分ぐらいにボワッと火の塊みたいなのが付き…そして消えました。

その火の塊が消えた後 白い人影は スゥーっと門の方に行き居なくなりました。その時 母が「どうしたの?」と声をかけてきました。電話を切ってもその場から動かない私が不思議だったのでしょう。私は「なんでもない」と部屋に戻りました。

あの白い人影はなんだったんでしょう。

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