これはオレが仲の良い地元の女の子から聞いた話です。その子は人より霊感が強いみたいで、普通に生活していてもよく霊体験をするらしいのです。その霊体験についての話をよくしてくれるのですが、その中でオレが怖かった話です。
その子(Nちゃん)がある日の夕方頃、電車が通過し踏み切りが開くのを待っている時でした。ふといつもの『霊』を感じたようで辺りを見回します。すると案の定踏み切りの向こう側に幽霊らしきおばさんを発見したらしいです。(見た目はどこも幽霊っぽくなく、雰囲気以外は普通の人だったらしい)Nちゃんは『あ～、あの人はそうなんだなぁ』と慣れた感じで軽く流していたそうです。
そして電車が通過し、踏み切りが開き、待っていた人たちは一斉に歩き出しました。もちろん、向こうのおばさんもこちらへ歩いてきます。そしていよいよすれちがう時…そのおばさんは彼女の耳元で『良くわかったね』とつぶやきました。彼女は振り返りましたが、そこには誰もいませんでした。Nちゃんはこんな体験は珍しくもないよというようにオレにサラっと話します。