もう何年も昔に母方の親が相次いで亡くなって、家を手放す時に俺の母の兄、叔父から聞いた話。先に言っておくと、母方の祖父もその叔父も酒癖が悪くて親戚筋では有名だった。酒の所為で、口滑らせたんだと思う。
あの部屋っていうのは、この辺の部落の旧家には何箇所か有って、その昔「夜○い」の風習とかが残ってる頃の名残だという。戦前から子不足に悩んでいた付近の住民が、あの小部屋で逢引してなんとか子供を増やそうとしていたらしい。
そんな中、ある家系に知的障害の娘ばかり生まれる様になって(近○相○の障害?)、近くの神社の家が「これはたたりだ」とか言い出して娘を引き取った。そして、その娘を巫女として養っていたらしいんだが、戦後の貧しさからその知的障害の姉妹達に客を取らせて金貰っていたんだと。
その売○に使われていたのが例の小部屋。神主は、祈祷だと言って宵の口に巫女を旧家に行かせる。その家の人間は巫女を小部屋に通し、順に客を招きいれて相手をさせて金を取り、その幾らかが神主の所に入る事になる。「ささら」っていうのは、その巫女の水子を慰める意味も有るらしい。
叔父は「俺はこの事は自分の息子には話さない、俺はここから離れるしお前の母親も嫁に行った。事実上、この土地で○○(苗字)の家を継ぐのはお前になるから話すんだ。」って、ぐでぐでになりながら言っていた。
叔父も、子供の頃に巫女が客を取っているところを盗み見た事が有るから、その頃はまだ分家した家系に知的障害の娘が生まれてたんだろう、との事。ちなみに、その部落の神社は叔父が中学を出る前に火事で無くなって、その家がどうなったかは知らんのだと。