「邪魔した」恨みに

数年前、森の中を歩いていたとき、とっても甘い香りを嗅いだんだ。今まで嗅いだことがないほど甘い香りで、どこから漂ってくるのか突き止めたくなった僕は、その辺りの草むらを探ってみた。すると、成人男性の死体を発見してしまったんだ。死んでから時間が経過していたみたいで、全身が膨れ上がり、緑や黒の粘液が流れ出していたのを覚えている。少し動物に食べられた跡もあったかな。

電話で警察に通報して、そこにいるように伝えられた僕は、辺りが暗くなっていく中、長いこと死体の傍らに座っていたよ。

その後、死体は自○したものだと分かったのだけれども、それからその死体が、僕の夢に出てくるようになったんだ。夢の中で、彼は僕に “邪魔した” ことへの恨みばかりを語りかけてきて、僕も彼と同じように自○しろと迫ってくるんだ。単なる僕の想像力が生み出したものなのかもしれないけれど、結構おっかないよ。今晩も夢に出てくるんだろうな。

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