【蛇囚人氏の怖い話】手足頭がない人間の胴体が蠢いていた

月初めなんで恒例の最近聞いた怖い話を。

A君は神社の息子で、まあそんな大きくはないけど地元じゃお祭りもひらかれるぐらいのレベルの大きさの神社の息子。いずれは継ぐけど今はモラトリアムフリーター。でA君が合コンに参加したらしくて。ちなみA君はお世辞にもかっこいいタイプの人間ではない。で凄いかわいい女の子も参加してて合コンに。花柄ワンピとか着てるタイプの。まあ自分には縁がないなあと思ってたんだけど同席した友人がこいつん家、実家で神社でって話したら凄い興味を持ち出して向こうからメアド交換をしようと言って貰えて、A君はよくわかんないけどまあ舞い上がってその合コン後も連絡取り合って付き合う事になった。


でしばらくして実家の神社に行ってみたい。って彼女が言い出して何もないからつまんないよ。って言ったけど彼女がどうしても。って言うから行く事になったのね。ふたつ隣の県だから二時間ぐらいでいけるんだけど実家は。で一応近くについたから親父さんに電話で一応今から行くって言おうとしたんだけど、やたら電波が悪くてノイズだらけで。一応でるんはでるんだけど親父さん。変だなーと思いながらもまあいいかと思って彼女と神社に近くの駅から歩いて行ったの。

で神社の境内に行くまで砂利道で山あいにあるから小さな滝があるのね。神社内に。でそこに水飲み場もあるから駅から歩いて喉が渇いたから水を飲もうって彼女に言って向かったら背中から寒気がして。なんだこれ。って思ってふと滝を見たら。滝の下の滝壺に手足頭がない人間の胴体が10体ぐらい蠢いていて。ボールとかが滝壺に落ちるとずっとそこで回転して出てこない感じで。胸があるものもあったから男女の胴体がとにかく蠢いてる状態。でA君はなんだこれ…ってなって動けなくなって。で後ろから音がするから振り返ったら。

砂利道の砂利がゆっくり渦を巻いて動き出していて。なにがなにかわからないからA君パニックになって、そうだ彼女大丈夫か!って思って彼女見たら携帯電話を取り出して電話をかけてる所で、警察かなんかにかけてるのかと思ったんだけど違って。「あ、お母さん?うん。またアレが出たわ。うん。うん。この人もやっぱ駄目みたいやわ。」って暗い目をしながら言ってて。

でA君に抑揚のない声で「サヨウナラ」って言って一人で勝手に帰って行ったんだって。呆気にとられたんだけどとにかく親父になんとかして貰おうと神社の境内に向かって無我夢中で走ったら親父さんが賽銭箱の上の鐘の紐で携帯電話持ったままぶら下がって死んでたんだって。彼女に後に電話したんだけど現在使われておりません。になっていて合コンに一緒にいた女の子に聞いても「そんな子いなかったよ。」って言われたそうで。なんだったんだろ。あの女の子。結局出身が四国って事しかわからない。って話。

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