【蛇囚人氏の怖い話】屋上の貯水タンクには・・・

そういえばマンションと言えば思い出した話があって。
昔友達の住んでるマンションに遊びに行ったの。で、飯食べたり酒飲んだりしてたらタバコ吸いたくなったんだけど、その友達嫌煙家でベランダも洗濯物が干してあって吸えなかったの。友達がこのマンション屋上上がれるから吸ってきたらって言って。吸いに行ったのね。屋上に。


夏だから気持ち良くて。夜の1時ぐらいで。でタバコ吸ってたら「おーいおーい」ってこもった声が聞こえて、えっ?って思って周り見回したけど誰もいなくて。でも「おーいおーい」ってこもった声がずーっと聞こえるの。そのうち「おーいおーい」って声の後にトントンってノックみたいな音が入り出して「おーいおーい」トントン「おーいおーい」トントンって延々聞こえ出したの。

なんだこれ?ってなったんだけど音の出どころに注意したらその音明らかに屋上の貯水タンクの中から聞こえるのね。屋上の貯水タンクの中から声と音が聞こえるなんてあり得ないわけで。これヤバイって思ったんだけど貯水タンクの横を通らないと下に降りる階段の扉には行けないから意を決して歩き始めたの。その間も「おーいおーい」トントンは続いててその間隔も速くなってきてて。で近づいて確信したんだけど明らかに貯水タンクの中から呼んでて中から叩いてるの。

で横を通り抜けれたって思った時に「おいっ!」って声とドン!って強く叩く音が聞こえて腰が抜けそうになりながらもなんとか下に降りる階段のドアを開けたの。そしたら70歳ぐらいのじいさんが立ってて「夜は入るな殺すぞ」って凄い形相で静かに言われて。でもとりあえず人がいたから安心してなんとか友達の部屋に帰れたの。で喉がカラカラだからとりあえず水を飲んだら錆みたいな味がして吐いてしまったのね。

そこから日にちがたっても水を飲む度に錆みたいな味がして、というかジュースだろうが水分はとにかく全て錆みたいな味でほんと鼻つまんで水分補給してたんだけどある日を境にパタリと元に戻って。良かったなあって思ってたらそのマンションの友人から久しぶりに連絡が来て。会いたいって言うからマンションは嫌だから近くの喫茶店で会ったんだけど目に見えてやつれてて。なんか髪の毛も薄くなってて。ヤバイ雰囲気で。

どうかしたの?って聞いたら一週間前ぐらいに家にいたら玄関のベルが鳴って。出たら70歳ぐらいのじいさんが立ってて。「俺はもうダメだから屋上のやつの事はこの先お前がやれ」って言われたんだって。

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