白装束の老婆

これは小学校4年の時に体験した実話です。話が長いので気長に読んで頂けたら嬉しいです。




夏休みにいとこの家に母さん、兄ちゃん、姉ちゃんとぼくの3人で泊まりに行きました。昼間は庭で遊び、あっという間に夜になりました。ご飯も済ませて3人は2階へ上がり寝ることにしました足下には部屋の入り口で襖があります…この時本当に入り口側を足下にしといて良かったと思う事になるとは思いませんでした……。

夜、急に目が冴えてきて視点が襖から動かす事ができなくなったのです。わけがわからず、どうしたらいいかもわかりません…冷や汗が止まらず、どうしようと思っていた時です。へんな感じがしその冷や汗すらも忘れる程の感じに襲われた後、襖のむこうから『ガリ……ガリガリ…』と音がしてきます。

この時なぜだか危ないと感じたのを覚えています。次の瞬間、この世のものとは思えない程の真っ白な指がみえてきました。するとスルスルっと手がのびてきて足首を掴まれたんです。
『うわぁあぁ!?』
頭で思ってもどうにもなりません。すると急に横から枕が襖の手に向かって飛んでいきました。
『なんだあれ!!?』
兄ちゃんでした。
『兄ちゃんも見えてたん!?』
『お前が足を掴まれた時に体が少し動いたらから危ないと思って枕を投げたんよ』

そして直後、1階から悲鳴がしたため3人で下に降りました。
するとおばちゃんが震えています。
『どしたん!?』
黙って背の低いタンスの上を指差しました。
しかし、僕らが見た時は何もありませんでした。
『何があったん?』
するとおばちゃんは
『タンスの上に白装束をきた老婆が物凄い目つきで睨みつけてきたんよ……』
何が何だかわからず、その晩はみんなで集まり何事もなく寝ました。

結局1ヶ月後、いとこは引っ越しました。後に地元の人に聞いた話なんですが、昔その辺り一帯はお墓だったらしく、さらにいとこの家があった場所には本堂があったようなのです…。ましてそのお墓のほとんどは無縁仏だったそうです。

現在もその家は残っていますが、絶対に近寄ってはいけません
必ず後悔することになるります。

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