【怖い話】仙台のとある山で見た白い服の女の人

まとめで仙台のある山の話があったんで自分の経験談を書かないといけない気になった。経験談と言うほどではないし、大して怖くもないんだけど。ま、まとめに載った話のおまけみたいなもんだ。

その山はずっと歩いて登っていけるので、運動不足すぎるーとか何かむしゃくしゃしたことがあって体を動かしたくなった特とかちょっと行ったんだよね。夏前と9月末ごろだったか。ハイキングコースだしね。とはいうものの、てっぺんまで登るのはなかなか骨だし、そもそも今はてっぺんまで登れない仕様になってんだけどさ。

9月末に行ったときね、なんかすごい気になったんだわ。初夏に行ったときはね、本当に人がぽろぽろっといてさ。時間も人の多い時間だったんだろうけど。そんなおっかない感じぜんぜんしなかったんだけど、9月末には朝早くに行ったんだわ。7時前とか。俺5時おきする人だからさ、買い物に行ける時間になるまで暇を潰そうと思ったんだね。運動不足だったし、ちょっと仕事がうなくいかなくて欝気味だったしね。

とはいうものの、ハイキングコースだし古い住宅地もあるから、お年寄りとかはたくさんいると思ってたんよ。そしたらほとんどいないの。一人で山の中をずっとテクテク歩いてさ。初夏にあったクルマユリが引き抜かれてるのを発見しちゃったりしたのさ。どうでもいい話だが、俺山育ちで山にあるものは小石一個持って帰ってくることまかりならんという教育をされて育ってきたからこういう山の植物引き抜いて持ってくやつの気がしれん。山ノ神にくわれろ。



で、てっぺんにいくコースに足を突っ込んだ。これが、何しろ宮城だからさ、震災で崩れて入れなくなってたんだよ。それは初夏の時もそうだったんだけど。今回はもう少し奥に行ける様になってたのね。で、行ってみたんよ。しばらく進んだら、上にだれかいるの。ワンピースみたいな白い服を着た人が視界にちらっと見えるのさ。「あ、先客がいる」と。で、もう一度見直すといないの。ちょっとひやっとしたんだけど、木も多いし岩も多いし、何か木漏れ日の加減で見間違えたんだろうと。何しろこの山を登るの2回目だし、1回目は登れなかったわけだから好奇心があって登りたいのね。足元はかなり悪くて小石がぱらぱら落ちていくのよ。「うわーここで足滑らせて打ち所が悪くて死んだらこんな標高低いのにみっともないわー」とか思ってた。

とりとめがなくなってきたので巻くと、頂上まで行かずに引き返したんよ。俺がちょうど立ち入り禁止の札があった辺りまで戻ったとき、ちょうど30台くらいの男性とかちあった。これが大体第一村人って感じ。ほんと人いなくて。とはいうものの、特に会話もせずすれ違い、時間もお店が開く時間に大体家に戻るころにはなるだろっていうくらいになってたんでゆっくり帰ることにしたんね。

帰る途中でトレッキングだかウォーキングのじいさんばあさんとちょっとすれ違った。でもね、山の中にふっと人影がいる。やっぱり白い服を着ている。まんま山の中、木だらけって場所では、やっぱり女の人のようなきがするのね。視界に人が見えるのよ。俺仕事の都合上、とにかく人には挨拶しないといけないのね。だから反射的にすれ違う人がいると挨拶するんだけど、そのぱっと見える人にも挨拶しなきゃって顔を向けると誰もいないの。

それが高架橋のところまで2,3回あったのさ。高架橋のところを渡ると、住宅地が近くなって、山と言うよりは森、林ってくらいになんのね。歩いてる人も増える。さすがにちょっとだから山の中で怖くなって、高架橋の手前まで来てほっとしたのさ。そんでブルーハーツのなんかを誰もいないのを確認して小さな声で口ずさんだのね。そしたら目の端に白いシャツか白いポロシャツを着て白っぽい帽子をかぶったおっさんが見えた。

うはwwwはずいwww歌ってるところぜったい聞かれとるwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwと思って赤面してぱっとそっちを見たら、おっさんいないのよ。

それまではね、白い服の人がちょっと見えても、ミマチガイか。よく見間違うなあ、今日は木漏れ日がすごいからなあ、なんて思ってたのよ。でもね、そのおっさんがいなかったのを確認して、なんか確信したんだよね。この山、なんだかしらないけど白い人がいるんだなって。まあ、やな感じはしないし、高架橋を超えたら見えなくなるってそのおっさんを見たときなんとなく思ったんだけど、ちょっとその山が怖くなった。

まあでも、山なんて必ずよきにつけ悪しきにつけ得体の知れないものが根付いているものだから多少はしょうがないかなーとも思う。たぶん次に登るときはちゃんとてっぺんまでいくと思うし。たぶんこの山での体験談を読んで、あの山で何か感じたの俺だけじゃないんだなーって思ったから書いてみた。

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