【怖い話】長野と岐阜の県境の山奥、謎の祠でみた白いヒラヒラ

結構最近になるけど俺が体験した不思議な話。俺は山が好きでよくドライブに行くんだが、その日もお盆休みを利用して岐阜県に来ていた。予定では隣の長野県までドライブを満喫して適当な所で一泊するはずだったんだけど、どうやら途中で道に迷ってしまったようだ。地図を見れば分かると思うけど、岐阜と長野の県境付近ってかなり山深い所なんだよな。それで場所を確認するために、よく山道にある車を停めるスペース?があったのでそこに車を停めた。持っていた地図を見ると道は間違ってなかったようで、とりあえず安心してお茶を飲んだりして休憩した。すげーところにきたなー、なんて呑気に辺りを見回していたらあることに気づいた。車を停めたのは山道の脇ですぐ隣にはおそらく人工と思われる杉林があるんだが、その中腹に建物のような人工物が見えた。

最初はこんな山中に神社でもあるのかと思っただけだが、山ドライブのついでによく神社巡りもしていた俺はやはり気になったので、車を降りて行ってみることにした。山と言ってもそこまで大きくなく、杉林ということもあり登り易く10分ほどで着いた。そこだけ小さな広場のように開けていて、中央に例の建物があった。あまりよく覚えてないけど神社と呼ぶにはかなり小さく、どちらかと言うと祠に近かったと思う。手入れもほとんどされてないようでかなり痛んでた様子だった。



他人の視線って以外と気づくもんだよな、リュックからカメラを取り出そうとした俺も急にそれを感じて前を見た。周りには杉の木が点々と生えてるんだが、数十メートル先にある1本の木にサッと白い何かが隠れるのがハッキリ見えた。突然のことに俺は金縛りにあったかのように動けなかった、視線を反らせなかった。どうやらそいつは隠れ切れてないようで、時折その木の幹から布らしき白いヒラヒラしたものが見え隠れしていた。固まっていた時間は20秒くらいだった気がする、突然動けるようになったかと思う間も無く全身が言葉には表せない強烈な寒気に襲われた。気づいた時にはリュックを背負って一目散に来た道を転がるように下り始めた。

既に日も暮れ始めていたようで、足元がよく見えなく何回か転んだ。何故か「後ろを見ては絶対ダメだ‼」と直感的に感じ、ただひたすらに逃げた。意外と早く車までたどり着き、急いで乗り込み発進させた。方向転換する途中で横目に白い人影を見た気もしたが、パニックを起こしていた俺はとにかくその場から逃げないとという気持ちしかなかった。周りには不思議な程に他の車が見当たらなかったが、しばらく進ませると大きな道路に出たようで大型トラックなどがチラホラと目に着き始めた。結局ドライブを諦めた俺は来た道を引き返し、途中にあった道の駅の駐車場でガクブルしながら夜を越したのであった。以上です。よく考えて見たら白いヒラヒラが見えただけの話なので、所謂幻覚というものかもしれませんね。しかしあれから山に行くことはめっきり減りました。

ちなみにその祠について後で調べてみたのですが、その周辺にも幾つか別の神社があるようで特定はできませんでした。

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