【怖い話】神聖な石を睨むだけで割り、霊感のある住職も近づけない男

俺の友達の話。その友達、k男っていうんだけど。すんごい天然なのよ。っていうか変な意味でアホって言った方がしっくりくるかもしれない。もう、課題を忘れるのはしょっちゅうで授業中も寝てる。でも、テストは良い点取れるし、寝てる時いきなり先生に当てられてもパッと答える。そんな不思議な奴なんだよ。

何年か前、皆で山椒魚捕りに山に行ってきたんだ。(山っていうほど高くないけど…)

もちろん天然k男も一緒。足場が悪い道で何度もずっこけた。その山、道の途中に大きめの石?が置いてあるんだけど、そいつがあるから道が狭くなってるんだよ。きっと、神聖な石かなんかなんだろうけど。何でこんなとこに置いてんだ、って思いながら俺はその石を蹴ったんだよ。そしたらその瞬間足に異様な痛みを感じたんだ。温かくて柔らかい何かで思いっきり叩かれた感じ。何だ?って思ってすぐに石から離れた。後は気味が悪かったから近づこうとはしなかった。

一番の問題は一年くらい前起こった。捕まえて育てていた山椒魚が大きくなって、餌あげるのが大変になってきたんだ。だから、放すことにしたんだよ。あの山に。日中は忙しいから夜になってからね。夜の山って怖いもんだから友達も一緒に連れて行こうと思ったんだけど、なかなか、暇な友達がいないんだ。んで、必死になって電話かけてたら偶然k男が暇だった。

俺「もしもし?k男?今暇?」
k「うん。暇だよ。」
俺「あのさ、ちょっと山さ着いて来てくんねぇ?」
k「うん。いいよ。」

ってな感じでk男に着いて来てもらった。何故かk男はソフトクリームを食っていた。2人で話しながら歩いていると例の石のとこまで来た。相変わらず邪魔だよなあ、って思ってたらk男がその石に膝をぶつけちまったんだ。その拍子にソフトクリームが地面に落ちた。…そしたらどうだ、k男が今までで見たことが無い位怒り狂ったんだよ。ソフトクリーム1つで。石に関しては前の事もあったから慎重にk男を止めようとした。でも止まらない。

俺「おい、やめろって!」
k「何言ってんだ!この、この石のせいで俺のソフトクリームが…!」
俺「ソフトクリームくらいいいだろ。何なら俺が後で買ってやるから!」
k「ならん!!!」

k男がそう叫んで石を物凄い形相で睨んだんだよ。その瞬間、石が割れたんだ。バコッって。綺麗に。二つに。俺は突然の出来事に口をパクパクしてた。k男も目を真ん丸にしてただ石を見つめてた。一、二分くらいその状態。きっと周りから見れば変な光景だったと思う。石が割れたって分かった時は、一目散に逃げた。

それから、心霊スポットとかにk男と行っても霊がでないし、霊感の強い子がk男の近くに行くと、顔を真っ青にして吐く。そんな感じになった。何か憑いてるんじゃないかと思ってお寺に行ったりしたけど、住職さんも青ざめて5メートル以上は離れてる。それでも、俺は何にも感じない。どうしよう。k男、大丈夫なんだろうか。そして、俺も大丈夫なんだろうか。

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