子供の頃って何気なしに不思議なものが見えてたりする事があるじゃないですか。これは姉がまだ小学生の頃、学校から帰ってる途中でみた事みたいです。
小学生って割りと早い時間帯に帰宅するんだけど、曇り空で薄暗かったそうです。友達と帰るために、ちょっとだけ遠回りでかえってたそうなんですが、その友達と別れた後、そこから自宅までの途中には竹林に囲まれた細い道があって、小さい祠とか沼とか日光が入りにくいとか、子供が怯えるには十分な要素がつまった道を通らないといけないんです。
姉も嫌々ながら、もっと遠回りをするのも嫌だからと走って通り過ぎようと駆けだしました。そんなに長い距離ではないのですが、やけに長く感じたようです。(精々300m位)途中の沼と祠をなるべく見ないように駆け抜けて、大きな道に出る所にあるガードミラーまであと30m位・・・と、その時に何か凄く嫌な物が道を横切ったのを見て足がすくんでしまいました。細い獣道みたいなところを凄い速さで横切ったのでハッキリ見たわけではないようですがとにかく嫌な形だったそうです。姉は全速力で息があがっているところにビックリして息が止まったのでその場で倒れこんでむせていると、急に横の竹林からガサッと音がして凄く臭い臭いがしてきたそうです。
もう姉は怖くて苦しくて怖くて・・・身動き出来ないで意識が朦朧としてきた時に耳元で聞いたそうです。中年男性みたいな声と一緒に、自分の周りを複数の足音が取り囲んでヒソヒソ囁く声を。その後姉は気を失って、その後近所の病院で気が付いたみたいですが、髪の毛の一部が色素を失って白くなってしまいました。その噂が学校中で広まって、その道を肝試し感覚で行く人たちが増えたりしたようですが、それはまた別の話で。最近姉が夢でその時のことを第三者的な目線で見たようですが、そこでは竹林から出てきたのは私で「こいつの家に入ったろ」と言ってたといって、身に覚えのない怒りをぶつけられました。なんでやねん。その頃の私はまだ生まれてないってのに。