【妖怪猿猴】頭がでかくて体が棒のように細い二足歩行の何か

山と言っても里山の話だけど。じいちゃんが子供の当時、じいちゃんのばあちゃんの家(判りにくくてすんません)に遊びに行った時のこと。便宜的にじいちゃんのばあちゃんを大ばあちゃんとしとく。家は他の集落から少し離れた里山の中腹にあったそう。漫画日本昔話の山の中の家を思い出してもらえると判り易いかと。その夜、大ばあちゃんの家に泊まったじいちゃん。いつもと違う家だからかなかなか寝付けず、真夜中ウトウトした時それは聞こえたらしい。木戸をキシキシと引っかくような音がする。最初は、風か、はたまた猫か狸かと思ったらしい。その日はそのまま寝入ってしまったが、次の日も同じように木戸をカリカリやっている音が聞こえる。

気になるし便所にも行きたいし、と意を決して木戸を見に行ったらしい。障子を開け、縁側から木戸を伺うと、頭だけが大きくて体のひょろ長い、形容し難いものが立って木戸をガリガリやってたらしい。(ちなみにじいちゃんに思い出して描いてもらった絵はETのようだった)



得体の知れないものと状況の異常さにじいちゃんは便所にも行かず、部屋に戻って朝まで震えてたらしい。結局おねしょした、と笑いながら言ってた。朝が来て、家人にそのことを話すと、それは「エンコウ」だろうと言う。家人が鋤と鍬を木戸に立てかけるように置くと、その晩から音はしなくなったと言っていた。余談だけど、大ばあちゃんの家は「そっち系」に強い家だったらしく、その辺鄙で不思議な立地に家を建ててたのも、集落を外界からさえぎるためだったとかなんとか。

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それってマッチ棒みたいで二足歩行、指が異様に長い奴かな?関東に修学旅行に行った時、障子越しに影を見た。スリッパはいてるような足音で子供ぐらいの大きさ。別のクラスの人達も見て、朝になったら大騒ぎだった。

じいちゃんの描いてくれた絵では、そんな感じ。直立してて頭でかくて、なんか肩がなくてヒョロヒョロしてるみたいな。関東の街中にもそういうのいるんすね…。

※猿猴(えんこう)
広島県及び中国・四国地方に古くから伝わる妖怪。河童の一種。河童と異なる点は、姿が毛むくじゃらで猿に似ているところ。金属を嫌う性質があり、海又は川に住み、泳いでいる人間を襲い、肛門から手を入れて生き胆を抜き取るとされている。女性に化ける事ができる、という伝承もあるようである。

土佐での猿猴

3歳ほどの子供のようで、手足は長く爪があり、体はナマズのようにぬめっているという。文久3年(1863年)に土佐国(現・高知県)で生け捕りになったとされる猿猴は、顔は赤く、足は人に似ていたという。手は伸縮自在とされる。ある男が川辺に馬を繋いでいたところ、猿猴が馬の脚を引いて悪戯をするので、懲らしめようと猿猴の腕を捻り上げたが、捻っても捻ってもきりがなく、一晩中捻り続ける羽目になったという。

民俗学者・桂井和雄の著書『土佐の山村の妖物と怪異』によれば、土佐の猿猴は市松人形に化けて夜の漁の場に現れ、突くとにっこり笑うという。人間の女を犯すこともあるという。猿猴が人に産ませた子供は頭に皿があり、産まれながらにして歯が1枚生えているといい、その子供は焼き殺されたという。

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