【山の学校の怖い話】木の枝に執着する謎の人影

纏めるのが下手なゆえちょっと長いのですが、保守がてら投下します。後輩から聞いた話。

後輩がまだ小さな山のふもとを拓いて建てられた高校へ通ってた頃の文化祭も間近に迫った放課後。出し物の下準備中、小道具製作に必要な木材が不足してしまったのでわざわざ買い足す必要も無かろうと、後輩は同じ教室の運動部の連中から有志を募って学校の裏手の森の脇を通る小道(道は途中で途切れている)へ適当な太さの枝を取りに行った。細かい手作業から一時でも開放されたせいか、テンションのあがった後輩の友人Kが小道を猛ダッシュ。道が途切れてるあたりでよさげな枝を見つけて、「おい、コレなんかいいんじゃね?」とよさげな枝を片手で軽く持ち上げつつ後続へ声を掛けた。

「ばっか お前犬かなんかかwww」と悪態つきながら追いついてきた後続の後輩と数名にはその時変なものが見えた。Kと一緒に枝を持ってる奴がいる。丁度Kがつかんでいる丁度端の方をつかんでいるのだ。遠目かつちょっと暗かったせいか後輩にはその輪郭がぼけて見えたそうな。後続のテンションが何か変だと気づいたK。

「どしたの?」
「お前…隣見ろとなり」(ジェスチャーで

素直に隣のヤツを見たK。泡食って枝を掴んだまま後輩の方へ全力疾走。つられて全員行き止まりが見えなくなるまで逃げたそうな。すると 道の奥のほうから『俺ンじゃあ!!』 と叫ぶというか吠えるような物凄い声がした。みな騒然となってさらに逃げると、さっきより近い場所で『ボケが!置いてけやァ!!!』 と吠え声。財布 ケータイ?それとも校則違反のiPod!??と半ばパニックになりながら、これじゃね?と誰かが言ったのが Kの持って来た枝。速攻それをその場に置いて振り向きもせずに学校まで逃げ帰った。

教室の連中には枝を持って来れなかったことを説明したが、怪訝そうな表情をされ 結局翌日に買いに行くことになったそうな。

後日 あれはあそこらへんに住み着いてた浮浪者か何かだったんじゃないか?って話になったけど、近くでそれを見たKが後輩に言うには『あれは体中に茶色っぽい毛が生えてた』と力説してたので違うとの事。余談ですが逃げ帰ってきた直後、最初一番テンションが高かったKは「何で枝拾いに行っただけなのにこんな目にあわんといかんの…」と半泣きで震えてたそうな。一番割を食ったのは彼だろうなぁとやや同情。

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