登山中泊まった山小屋で見た老人の夢

先輩の話。連休を利用して山歩きしていた時のこと。無人の山小屋に泊まったのだが、奇妙な夢を見たという。足先まで髭を伸ばしたお爺さんが、挨拶が無いと言って怒っていた。先輩はなぜか恐れ入ってしまい、わけも分からず謝ったのだという。そのうち怒りも薄れたのか、お爺さんは許してくれたそうだ。許すから酒を出せ、と言われたところで目が覚めた。妙な夢だったが、内容はしっかりと憶えていた。確かめようと、最後の夜の楽しみに取っておいた酒の携帯容器を出してみた。容器は空になっており、一滴の酒も残っていなかったそうだ。

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