俺は飼い猫の生まれ変わりらしい

父の家で昔猫を飼っていたらしく、とくに父に懐いていたので、父は母と結婚する時に猫も連れてきた。名前はシマゴロウだったらしい。その時点でだいぶ年だったシマゴロウは、結婚して間も無くの朝方に突然死んでしまっていた。父も母も泣いたそうだが、暫くして母の妊娠がわかった。そして生まれた私が初めて発した言葉は「にゃあ」 だったそうだ。記事2コメ




何かの拍子に出たわけではなく、はっきりと「にゃあ」。びっくりした母が試しに手帳(子作り計画みたいなものを書いていたらしい)を見返すと、私を妊娠したのはシマゴロウが死んだ夜だったらしい。「この子はシマゴロウの生まれ変わりか?それともとりつかれたのか?」と親は思ったという。その頃の私の事を母に聞いてみたら「父が刺身を食べてたりすると特ににゃあにゃあ騒いだ。シマゴロウも刺身大好きだったから、ほんとにあんたはシマゴロウなんだろうかと思った」と言われた。その他に「一歳二歳の頃、布団で寝てても、いつの間にか居間のソファの上(かつてのシマゴロウの定位置)に円くなって寝てた」という話も聞いた。その頃の記憶は当然無いが、今でも猫を見るとなんとなく他人の気がしない。

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