【遺伝】息子がよく遊んでいる『あき様』に関して思い当たること

私の家は代々旅館を営んでおり、大きな旅館のため私が幼少の頃も両親共に忙しく、会話をした記憶も殆どありませんでした。店の者が毎日学園まで迎えに来るので、学友と遊びに行く事も出来ず、何時も母屋かお店で二人で遊んで過ごしていました。ここで問題となるのは、『二人』で過ごした事です。私は一人っ子で外出も禁止されていたので、近所にはお友達も居ませんでした。ですが、綾取りやおままごと、お花摘み。鞠遊びも全て二人で遊んでいました。時折、祖母も交えて三人で遊んでいましたが、私が疲れて休んでいる時も、祖母と彼女はお話をしたりお菓子を食べたりしていました。一緒に遊んでいたお友達を、私は『あき様』と呼んでいました。

年月は過ぎ、私の息子も小学一年生になりました。彼は一人でキャッチボールをして遊んでいます。学校から帰ると、グローブを二つ持って庭に向かって駆け出し、「あき様~」と大きな声で呼びながら姿を消します。息子が心配なのもありますが、私もあき様に会いたいので探しても会えません。息子に付いて行っても、あの子は少し油断すると何時の間にか消えてしまいます。ですが、お夕飯時にはひょっこりと現れて、「あき様と○○して遊んだ」と、楽しそうに話してくれます。

大人になると、会えなくなるのでしょうか?今は『お婆ちゃんになったら会えるのかな?』と思い始めています。

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