【時空の歪み】母ちゃんに「もう一人の俺」から電話がかかってきたらしい

高校の時に母から、「昨日、お前から電話がかかってきた。○○(住んでいるところ)にもうすぐ到着するという電話だった。声は確かにお前だった」と言われた事があった。その時は家に居て寝ていたのだから、そんな事は有り得ない。その電話がかかってきたのは夜の事だった。

それから月日が経過し、高校も卒業し専門学校も卒業した。そして2年前に、専門学校の同窓会をやるという通知が来たから行ったんだ。八王子にある某専門学校なんだけど、実に楽しかった。そして同窓会も終わり、帰るために特急へ乗った。もう夜になっていたんだけど、その時なぜか猛烈に眠くなったんだ。疲れていたせいかなと思ったが、物凄い眠気でガクンッとなった。その瞬間、眠気が急に無くなってスッキリ。電車には何も変化はないし、某「きさらぎ駅」みたいに変な名前の駅に着いたと言う事もない。帰宅報告をするため、乗り換えする駅に到着した時、家に電話した。

そしたら『もしもし!』と、母の声が耳に飛び込んできた。『え?』と思ったね。なぜならその時、母は病気で寝たきりになっていたから。電話に出られる訳がないんだよ。おまけに元気な声。一応、○○だけどと言ったら、電話の向こうの母は、『○○は寝てるけど…誰? ほんと誰? え? え? 声は○○だけど…。こんな夜中にどっか出かけてるの?』と言うので、「え? 俺は八王子の学校の専門学校からの帰りで、もうすぐ○○に到着するからというのを言うために電話したんだけど、母ちゃん病気治ったの?」と言うと、電話の向こうの母ちゃんはますます慌てて、『え? 八王子!? 病気? こわいこわいこわいこわい!』と、電話を切られてしまった。『何なんだ?』と思ったけど、乗り換えする電車が来てしまったから乗った。そして乗っている最中、また強烈な眠気。電車のガタンゴトンという音は眠気を誘うんだな。今度はがっつり30分ぐらい寝た。

気が付くと目的地を伝えるアナウンスが流れていたので、慌てて起きて目的地の駅に降り、家にもう一度電話。そしたら兄貴が出た。母はどうしているか聞くと、相変わらず寝室で寝ているらしい。取り敢えず兄貴に駅まで迎えに来てもらった。兄貴の車の中で例の高校の時の不思議体験を思い出し、『あれって…ついさっきの俺!?』とかなり動揺した。過去に数分の間、飛んじまったのかねぇ?

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