電柱に話しかける老婆

以前深夜自転車に乗ってサイクリングをしていると、歩道におばあさんが立っていた。何をしているのか気になって近づいてみると、どうやら認知症になって深夜徘徊をしているらしく、ガードレールに向かって話しかけていた。
「ボク、ここでなにしているの」
「今からお菓子を持って行くからね」
というような話をしており、どうやらガードレールの柱を小さな子供か何かだと勘違いしているようだった。

その時はそれで何事もなく終わったが、その後しばらくして近所で交通事故で子供が死んだことを知った。その現場に行っておどろいたのは、花やお菓子がお供えされているのががまさにおばあさんが話しかけていたガードレールの柱その場所だったということ。死んだのは小学4年生位の男の子だった。

メールアドレスが公開されることはありません。