一年に一日だけある『川の主を見ても死なない日』

男女7人夏物語で有名になった加○川は、上流で2つの川が合流してできる。合流点は深い渕になって、片側の切り立った崖に張りつくような細い道が有った。丹波と播磨を結ぶ交通の要所で、同時に自殺の名所でもあり、数多くの命が、自殺と事故で渕に呑まれた。

そこの主は巨大な鯉で、畳一畳も有る姿を見たものは、渕に吸い込まれると恐れられた。しかし、毎年8月24日のお盆には、主を見ても命を取られないと言われ若者たちが見に行った。すると、主の背中にその年に死んだ人たちが西方に向かって礼拝していたと言う。

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