詳細は忘れた、10年以上前にラジオで聞いた話。2人で雪山登山していたが遭難し、途中で1人が死んでしまった。なんとか途中の山小屋まで遺体を運び、助けを待つことにした。仲間とはいえ遺体の側では寝れないので遺体から離れた場所で眠りについた。何時間眠っただろう、ただならぬ気配で目が覚めると、離れた位置に置いておいたはずの仲間の遺体が自分のすぐ隣にいる。気味が悪くなってまた遺体から離れた場所で眠った。
また目が覚めると仲間の遺体がすぐ隣にいる。遺体が歩いて来るはずはない。もしかして生きているのだろうか、と思い確認してみるが息はしていない。疲れているんだろうと思い、また遺体から離れて眠るが目が覚めるとまた隣にいる。遺体が動いている。
自分が眠っている間に何が起きているのだろう。それを確かめるために、持ってきていたビデオカメラを回したまま眠りについた。目が覚めるとやっぱり隣に遺体がいる。恐る恐るビデオを確認した。そこに写っていたものは、起き上がり自分の寝床まで仲間の遺体を引っ張ってくる自分の姿だった。
遭難、仲間の死という極限状態の中での人間の心理的な恐い話かな。