アウトドア好きの友人から聞いた話。彼と友人達で秋口にキャンプに出かけようって話になったらしい。山の中の空き地にテントを張って、みな寝静まった夜中のこと。酒も入っていたこともあり小便したくなって目がさめたんだと。でテントから出て、用をたして、秋の山の済んだ雰囲気に一人で浸ってたそうな。
すると足元に一匹のミミズが這ってきた。ふとミミズの這ってきた方を見るとスゲー数のミミズがこっちに向かって這ってくる。ミミズの大群を迂回してその光景を呆然として見ていたんだって。すると、ミミズたちが通り過ぎてすぐ、それまでかろうじて木についていた葉っぱが風もないのに一斉に落ちはじめて。あたり一面枯れ葉だらけになったんだそうだ。朝になって起きてきた仲間も、いっきに秋が深まったようなあたりの変化におどろいてたって。彼は、それ以来、ミミズもなかなか風情あるモンに見るようになったと言ってた。