60センチもある巨大な顔だけが浮いていた

婆ちゃんが話してくれたひいじいちゃんの話。スッゲー昔の話だからいささか民話くさいが投下する。あるときひいじいちゃんが海釣りに行ったんだけど、そこはウチからひと山越えて行くような所だったんだと。んで、釣り自体は結構ツキがあっていい形のメバルかなんか数匹あげたらしい。夕方になったんで竿あげて山道を帰って来たんだと。

山道歩いている途中で日が暮れて尾根についたらほぼ真っ暗。山の尾根を越えた所で、前方にチラチラ光りが動いて、ひいじいちゃんは「この人も山越えか。遅くならないうちに目的地に着きゃ良いがの」なんぞ考えつつセッセと歩いてましたとさ。前方の火がふわっとまたたいて停まり、どうやらひいじいちゃんが追いつくのを待っている様な気配。んで、「あれ、あの人は道に迷ったんでねか?」と思って近づいて行ったら、光は消えていて、「あんれえ~?」と思った瞬間「もうし!」とドデカイ声で話しかけられて、ひいじいちゃんは大いにビビったけど一応振り向いた。そこにはで~っかい顔、2尺もあるようなタダの顔だけが浮いてたんですと。「ほえあああああぁぁぁぁぁ!!!!!」と実にシマラナイ悲鳴をあげて、釣り竿も魚籠も全部放り出して一目散に村まで走ったひいじいちゃん。次の日に尾根に行ってみたら釣り竿も魚籠も回収できたけど、魚は消えてたそうな。

メールアドレスが公開されることはありません。