【増殖する】案山子で埋め尽くされた廃村【案山子】

知り合いの話。大学の研究室で山に登った時の事。廃村を見つけたので、そこで一泊することにした。まともに残っている家屋敷は一つだけで、その前にはかなり広い田圃があった。田圃は荒れ放題で水も入っておらず、案山子が一つだけ、ぽつんと立っていた。

翌朝、起き出してきた者は田圃を見て唖然とした。一晩寝ている間に、田圃は見渡すかぎりの案山子で埋め尽くされていた。どれもぼろぼろで、その数は百を優に超えていたらしい。帰り道では、その廃村を通らなかったそうだ。

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