火葬場が近くにある戸建ての家を内見した時の怪異

当時我が家は両親、自分(小3とかの男児)、妹2人の5人家族。新築の戸建てを探していて、立川市・武蔵村山市・昭島市のあたりを回っていました。自分はまだ幼かったのでどういう経緯だったかは分かりませんが、立川火葬場の近く(裏?)の戸建てがイイということで、家族で見学に行くことになりました。不動産会社の人に先導されて目当ての家へ。この時点で母は「雰囲気が悪い」というような事を言っていたのですが、当時は父が絶大な権力者だったので特に気にせず。二階建ての家に着き、不動産会社の人と家族全員で内装を確認することに。普通に玄関から入り、キッチンや一階の諸々を確認、特に何事もなく、大人の会話と事務的なモノが苦手だった自分は、ひたすら暇だったのを記憶しています。

さて次は二階に、といったところで下の妹(当時4~5歳?)が泣きだしました。「上から黒いおじちゃんとおばちゃんが睨んでる!」と大暴れで階段に近づくことを拒否。これまでも雲仙で「黒い人がいっぱいる」と言ったり、そういったことは何度かあったのですが、父はオカルトが嫌いなタイプだったので相手にされてませんでした。しかし今回はあまりに泣き方と抵抗が凄まじく、頭痛が酷いという母と共に車で待機することに。上の妹はぽかんとしてましたが、母が半ば無理やり引き戻す形で一緒に家を出て行きました。(なぜか自分はほったらかされた)

とりあえず二階へ、ということで不動産会社の人、父、自分の三人で二階へ。幾つかの部屋をまわり、日当たりがあーだこーだと、自分はやっぱり暇でしたが特に異常はなし。 そのうちに全て見終わって、そろそろ帰るか~ということになりました。父を先頭に階段を降りていき、そのあとを自分、最後に不動産会社の人と並んでいたのですが、玄関に向かったところで父が「なんだこりゃ」と声をあげました。続いた自分が見たものは、玄関…の地板?(廊下に続く部分)に根元近くまで突き刺さった、古びて錆びつきまくったデカい包丁。嫌な感じがするとかはなく、開け放たれた扉から差し込むポカポカの陽気に照らされる玄関で、ただフローリングのど真ん中に古びた包丁が突き刺さっているという異様な光景。確かに玄関から入って来て、ついさっき母と妹もそこから出てるのに、自分たちの目の前には確かに包丁が深々と刺さっている。最後にそれを見た不動産会社の人も、「えっ、何ですかこれ」「入った時は無かった……ですよね?」「ちょっと分かりませんが、とにかく一旦触らずに家から出ましょう」というような感じで大混乱。家をあとにし、営業所であったことを話しあっていても、上司っぽい人も何も分からず。

結果、悪質なイタズラの類だろう、ということで落ち着きました(そりゃそうだ)。 自分は幽霊否定派ではありませんし、オカルト好きでもありますが、ある程度の出来事は気のせいと勘違い・人のイタズラで済ませられると思っています。しかし母が待機していた車は玄関が見える位置に止めていたし、仮にまあ目を盗んで侵入に成功したとして、刃渡りもそこそこある錆び錆びの古びた包丁を、新築のフローリングに根元まで突き刺すことなんてできるか? そもそも何でそんなことを?という疑問が残る。イタズラに理由があるか?と聞かれればそれまでですが……。

母や妹のこともあり、 引っ越しは立川市の別の家に決まったのですが、あれが何だったのか未だに分かりません。これまでこの件含めて三度ほど嫌な経験をしましたが、生きた人間以外が関わっているとすると、一番確信を持っているのがこの件。他は気のせいだと言われても仕方ないが、これは物証もあるので割りかしガチだと思う。 しばらく離れていたけど今年実家に戻り、ヒマでもあるので一度行ってみようかとも思っているのですが、絶対行くなと母に念押しされてるので迷ってます。てか家がまだあるのか不明。

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